人気ブログランキング | 話題のタグを見る
| Home  |  Visit  |  Comment  |  RSS  |  Top  |
(フィクションです)

 わたしは恋が終わると、必ず夜の海に行く。
 夜の海は、わたしだけの秘密の場所。
 わたしのだけの癒しの場所。

 夜の誰もいない海へ行って、波の音をじっと何時間でも聞いてるのが好き。
 引き波が、嫌なことも辛いことも悲しいことも、みんな持って行ってくれるような気がしてなんだかホッとする。
 落ち込んだわたしに、海の波が「頑張れ!」って囁いてくれてるような気がして、好き。
 通り過ぎる船の汽笛が、わたしに「負けるな!」って叫んでくれてるような気がして、好き。
 人は、夜中に女の子が一人でそんなところへ行ったら危ないよ、
 そういうけれど、一人だから考えに耽る事ができるの。


 夜の海に行って、つらかった恋を洗い流す。
 夜の海に行って、恋の予感に胸をときめかせる。


 誰だって、恋をしたら傷つく。
 恋の予感を感じても、
 恋が始まっても、
 恋が終わっても、
 傷つく。

 恋をするとね、人の心って敏感になるんだ。
 あの人の声、
 あの人の眼差し、
 あの人の仕草、
 あの人の手の大きさ、
 あの人の笑顔。
 あの人の全部に反応してしまう。
 隣にあの人がいると思うと、なんだかドキドキしてしまう。
 ぎゅっとね、抱きしめられてみたいって思う。
 頭をね、よしよしってなでられてみたいって思う。

 恋にときめくなんて、バカみたい。
 恋する人とのデートを想像してるなんて、バカみたい。
 そう自嘲しながらも、ときめく思いを抑えられない。

 いつも、恋が終わる度に、

 もう、二度と恋なんてしない。
 もう、二度と人を愛さない。
 一人で強く生きていくんだ。

 夜の海を見ながらそう呟くのに、
 気が付いたら、夜の海を見ながらあの人の事を夢想してる。


 海は、わたしの恋の終焉の場所。
 海は、わたしの恋の始まりの場所。

 だから、海が好き。


              ( 続く )
by harvestrain | 2004-10-10 16:49 | ◆覚書なメモカテゴリ
<< 【マグロ祭り】 愛を囁く ちびギャラ ~マグネット編~ >>
自己完結型棚上げ駄文
Since 2004.5.11

by harvestrain
検索
  猫、堕を貪る。
すっかり妻らしくなった
新妻Harvestrain
もとい若干古女房です。
いつのまにか、
年とともに、
打たれ弱くなったねこにんです。
モットーは、
気の向くまま。
風の吹くまま。
猫のまま。
頭は使うな、アホになる(ぇ

-------------------
twitter
日記
ブログ
技術メモ
-------------------
お問い合わせ・ご意見はこちら
メールを送る
-------------------
最新のトラックバック
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
ヨコの会
◇◆◇◆◇
ブロガー互助連盟 ヨコの会本部
◇◆◇
加盟窓口はこちら
◇◆◇
第28独立小隊
吾輩は猫である?方面部隊
CELL725
-- サマーアイズ --
◇◆◇

共同戦線中。
◇◆◇◆◇
AX