わたしの横で、あなたが言うの。
「君は僕の大事な人だよ」って。
何だかね、そう言われると、こそばゆいの。
遠くの船を見つめるわたしを見ながら、あなたが囁くの。
「愛してるよ」って。
何だかね、そう言われると、耳元がくすぐったいの。
わたしを抱きしめながら、あなたが言うの。
「幸せなおじいちゃんとおばあちゃんになろうね」って。
何だかね、そう言われると、心が真っ赤になって照れるの。
照れくさすぎて、尻尾がパタパタいってるわ。
ほら、肉球まで真っ赤じゃない!
そんなわたしの前足の下には、
木箱の中の氷に寝かせられて暖かい微笑を浮かべる、
極上の
近海マグロが。
ひそかに、祭りをピンク色にしてやろうと
画策中の猫やんです。にゃふん♪